かーびぃのメモ帳

球体の生物が日々感じたことをつぶやくよ!

見えないリリカルの刃を振りかざすときには恋敵の首は落ちているそんな間抜けさ加減

 どうもかーびぃです。予測変換で「ど」と打つとこの挨拶が出てくる程度にはこの文章を打っている。

 

 というわけで、文フリ東京24シーズンはかなりの数の同人誌を仕入れたわけだが、またある程度選外のものが増えてきたので、ここらでもう一度まとめておこうと思う。

 この記事にプラスして、あと1つくらいはまとめの記事が出ると思う。

 

「ガールズ・イン・ブルー」著:鹿紙路(鹿紙路)

 百合のようで百合じゃない少し百合、という主人公周辺の人間関係が軸となっている恋愛小説。その名の通り、主人公は途方もない蒼の中に常に沈んでいるような、右を向いても左を向いても水のような容赦のない冷たさが徐々に酸素を奪っていくような読みごこちでとてもよい。また、肉欲と愛の間にあるなにかを常に問い続ける主人公に重ねられる小説全体としての問いも見事で、全体的にかなり完成度の高い中編。

 鹿紙さんはテキレボ5の打ち上げで知り合ったのだが、そこはかとなく「ごうがふかいな」を秘めているような気がしたので、勧められるままこの本をいただいた次第である。手製本で丹精込めて作られた痕を様々な部分に感じることが出来てそれもすばらしい。

 ちなみに、この本については70点を記録している。70点でも上位に残れないのは激戦も甚だしい。別の時に手に取っていれば首位で紹介することができたのだが、これがシーズンレースの面白いところでもある。

 冠となる曲を考えておこう。

 

「Dear friend of Dark」著:相楽愛花(素敵な地獄)

 SF風のファンタジーパンク世界を描く短編。作者はこの世界にまつわるストーリーをいくつか書いているが、最もSFとファンタジーが強く結びついているのがこの話かなと個人的には思う。非現実と超現実(未来化した世界線内での現実)、そしてその境目をときにはっきりと線を引き、ときにうまく煙に巻いてぼかすという描き分けが相楽さんの持ち味。ちなみにそれ以上にあとがきや著者紹介のすっとぼけた感じが好きだったりする。

 ちなみにこの作品も「DfD」シリーズで最高評点であるにも関わらず選外(金沢文フリではシリーズ作品が3位になっている)である。なんだこのシーズン。クソなのか。

 

「遊園地とクレイン 第六号 花嫁」著:梅に鶯(梅に鶯)

 先日文フリ金沢シーズンで首位として紹介した創作グループ「梅に鶯」の合同誌。最新刊である第六号は、花嫁を題材とした作品。4人のメンバーが5つの短編を書いているが、先日紹介した通りどの作品も非常に丁寧なつくりで非常に手練れのライターが個性をひそめつつ徐々に小出しにしていくテクニックが光る作品集となっていた。巻頭を飾る松井さんのインパクトある近未来ファンタジーが強烈な引きとなって読者をひきつけているのだが、個人的にはその後ろに続く唯月さんの2本の短編が短さを生かしたキレを持っていてとても好き。上矢さんの短編と唯月さんの短編の片方「捧ぐ別れの演奏会」に強い「ごうがふかいな」を感じた。

 トリを飾る倉田さんの作品もよかった。異世界ファンタジーのお約束を踏襲してから逆手に取るというやりかたは近年のRPGでもよくみられる手法であるが、そのストーリーラインに非常に強い「ごうがふかいな」を感じた。

 まとめると、文フリ金沢で出会った「鏡」と同じかそれ以上のクオリティを保った品質保持という点ではいままで出会ったサークルの中でもずば抜けているように感じる。裏を返せば最初から全員が限界まで技を極めている状態故なのだろうけれど。だがもっとも異なるのは、この本には「鏡」を大きく超える「ごうがふかいな」があるということである。あと表紙がレースなのすごく素敵だけどちょっとめくりにくいねって。

 評点では前回の「鏡」を上回っているんだよなあ、これも。

 

「ゴクサイ」著:やぶか(Yab-Lab)

 出ました、上下巻合わせて900頁近いとんでもない長さのマジックパンク(魔法技術を主体としたファンタジーのことを示す造語)。おそらくインターネット版があって、それを再編集したような形。マジックパンクとしてはびっくりするほど文体が柔らかく、設定説明や導入すらも柔らかい。不思議なおもちだ。

 ブースでぱっと読んでマジックパンクやん、と思って(かーびぃ氏は自分で造語を作っちゃうくらいマジックパンク大好きマンである)上下巻を手に入れた。かいつまんで話すと、魔法が技術として確立された近未来、魔法を自由に操る代わりに人間としての生物性を極限まで失い、権力に管理される存在となる「魔技術師」たちの戦いの物語なのであるが、主人公たちのキャラクターがどことなく個性的だしこういったジャンルにしては珍しくパーティ構成が非常に偏っているのが印象的だった。ラノベやネット小説をよく読んでいれば違和感なくその文体にも入ることが出来るが、ぼくは少し難しかった。キャラクター造成と世界観の構築に強いこだわりがあるし、全体からただようそこはかとない「ごうがふかいな」はやはり無視できない。

 マジックパンク好きは一読の価値があると思います。非常に珍しいですこのタイプ。

 

「ワールドエンド・インターネット」著:茶柱エクストリーム(茶柱エクストリーム)

 出ました、キング・オブ・ごうがふかいなこと茶柱エクストリーム、略してチャバエク大先生の新刊ですよ!!!!!!!

 今回はインターネットをテーマにした3編の小説集からなる合同誌である。天川氏の2編の短編は、徹頭徹尾「ごうがふかいな」の塊で、逆に「ごうがふかいな」がない部分が存在しないのではないかというレベルで、さすがはチャバエクだ~~~などと。

 岩尾氏の中編「明日、インターネットが終わります」は、氏の本業の愚痴が微妙に漏れてくる中、かーびぃ氏の本業的にも「それはアレやで」ってツッコミたくなる部分を思わず出すところが非常に「ごうがふかいな」で、天川氏のものとは別ベクトル、より高レイヤーで「ごうがふかいな」を展開している。物理的に殴るか、魔法を展開するかの差であるが、どちらも恐るべきほどの「ごうがふかいな」であることには変わりない。

 正直ランクインしていないことのほうが不思議でしょうがないのであるが、実のところを言うと現時点の暫定首位はまさに「クイーン・オブ・ごうがふかいな」とでもいうべきものすごい同人誌であるので、こうご期待(何に?)

 

 といったところである。

 まだ5冊あるんですけど~~~~~誰よ~~~~~こんなシーズンレース考えたやつ~~~~~~~~