かーびぃのメモ帳

球体の生物が日々感じたことをつぶやくよ!

冷たいコンクリートのぬくもりを知らないこどもたちを笑えない

 どうもかーびぃです。

 

 ぼくがアニメを見始めたのは高校生になってからで、そのころ活躍していた声優は今となってはかなりのキャリアになっている人たちばかりであるが、なかでも、新谷良子ほど独自の路線と地位を築いた声優はほかにいないのではないかと思っている。

 新谷良子が歌う曲は、他の声優の音楽とは一線を画しているといってよい。同じようで全然違う。歪んだアイドル性、などという言葉では形容できないくらいに、彼女の音楽は常に尖り続けている。最初から最後までロックでありつづけられているし、それでいて声優というカテゴリを逸脱しない不思議なサブカル力を秘めているわけであるが、その中でも忘れられない曲のひとつが「ルーフトップ」という曲である。まず、のっけから「飛び立てないビルの上/私はひとり/金網を揺らしながら泣いていたの」とか歌い始める。仮にもアイドル路線の範疇には入っているはずだぞこの人。このアレな感じすごくないですか。

 このルーフトップ、闇良子の中でもめちゃくちゃ素直にこじらせていて非常によい曲。ガーリーでメンヘラチックでそれでいてサウンドはどこか重苦しくない抜けが用意されている。とてつもない技巧的な曲なんじゃないかと思うし、彼女の曲は作曲者の意向が出やすいととても思う。

 

「ウソツキムスメ」著:泉由良(白昼社)

(通読性:18、宇宙感:20、残響度:20、嗜好:7、闇度:S 総合:75点)

 ということで、実はあまぶんで買いそびれたこの作品だったが、今回無事にお買い求めでき、無事文フリ大阪シーズン3位にランクインするという結果となった。しかし、3位でも75点。そう、この文フリ大阪シーズンも上位はかなりの強豪が並んでいたのである。

 珠玉の短編集は、どれもこれも言葉の武装力が恐ろしいまでに高く、リリカルな一面を持ちながらしっかりとした世界観と構成で突然剛速球が飛んできたり重力が逆転したりと目まぐるしいながらもなぜか一定の律動を感じるような不思議すぎる空間が広がっている。これが由良さんワールドなのか。知らんけど。とにかくなんというか、陰鬱とした雰囲気を醸し出しているのに、雨が降っている中の一種の清浄感というか、そういうのが全体にわたって感じられるというのがもうよくわからなくて。その不思議さと、読めば読むほど浸っていける、その中毒性。まるで深海の奥深くに連れ込まれているみたいに。黒髪ロング一重まぶた微乳お嬢様系雪女にじっとりと抱かれてゆっくり凍死していくみたいに。ぼくにとっての女性像ってある種の童貞力がすごく高い感じになると思うんですけど、この作品に出てくる女性像がそれにすごく近いなあって思うんですよねえ。つまりぼくの目から見ると非常に非常にガーリーすぎて危険。危険日チャレンジガールズなんですよ。いやエレ片じゃねえわ。

 他の作品を読んでいないわけだが、これはなんだか強い書き手であるような気がするし、あまぶん空間にいないことによってその強さが際立っている。あまぶんだと7位とか8位くらいになってたはず。もっとも、あまぶんだったら評点は変化していたかもしれないが。それがシーズンレースの面白いところである。ってこれ何度目かだけれども。

 

 ということで。

 次は合同誌最高点をたたき出した、あの作品をご紹介します。