ひざのうらはやおのメモ帳

サイコパスクソメガネが祈る墓標みたいなやつ

革命者なき後の革命

 どうも、ひざのうらはやおです。

 

 過日3月21日に開催された「第8回Text-Revolutions」についてのレポートを書こうと思う。書く理由に関しては、そんなに思いつめたものはない。ただ、なんとなく、こういうことは記録できるうちは記録したほうがいいのだろうなと思っただけである。実際ぼくはここまで様々なイベントに参加しているが、テキレボ以外でまともなレポートをしたことがほとんどない。あとは尼崎文学だらけくらいだろうか。どうもテキレボのレポートは複数回書いているようなので、このイベントにはそうさせる何かがあるのだろうと思う。他の書き手もなぜかテキレボのレポートは書きたがる人が多い。そういうのもイベントの特徴だ。

 

 先日発表した通り、ぼくはあと1ヶ月ちょっとで、一度書き手の世界から離れようと思っている。といっても、視点を変えたり、自分探しの旅に出るような気楽なものではない。これはおもちくんを失ったぼくが、新たな小説を書くために様々な形でリハビリを行っていく期間を設ける、というそれだけの話である。だから復帰するまでにいくつか、課題として原稿を考えている。これらすべてが脱稿したとき、ぼくはふたたびこの世界に足を踏み入れようと思っている。

 その辺の話は、最後のイベントである文フリ東京が終わってから、広報もかねて詳しく書こうと思う。

 

 今回は、自分で言うのもなんだが、急に活動を休止することになってしまったのと、それに付随する関係とプライベートがめちゃくちゃなことになってしまい、精神状態が危機的であった。さらに、「ジーク・ヨコハマ」(ヨコハマカオスアンソロ:テキレボ新刊)、「おもちくんメソッド」(文フリ広島新刊)、「満室になる前に」(ラブホテルアンソロジー:文フリ東京新刊予定)、「平成バッドエンド」(文フリ東京新刊予定)の4企画を同時進行させていたことがたたり、全身のほとんどが破壊された。正直、今まで経験したことのないほどのリソースを創作活動に割いてしまったことが、おもちくんの消滅につながり、結果活動の休止を余儀なくされるものとなってしまったのは皮肉である。

 そんなこんなでレポートを書くとは言ったが、何しろ満足に告知も行えていない、搬入を優先したので什器すらまともにない、加えて上記のように精根尽き果てた状態で参加したため、本当にぎりぎりの状態での参加となってしまったことしか記憶にない。ブースに訪れた人間はみなそのぎりぎりさ加減を見たと思う。逆に言えば電車で1時間程度で会場に行けるのであれば、あの状態でもどうにか同人誌の頒布は出来るということでもあるのだが。

 ツイートでもいろいろ言ったのだが、今回はふたを開けてみれば総頒布数48という前回の文学フリマ東京の42を上回る、弊社最大記録を塗り替えた大繁盛であったわけだが、個人的にはぼっとしている時間が割と長かったし、両隣には寄るのに自分のところに来ない人がすごく多いように感じた。もちろん、上記の通りボロボロの精神状態であったことが最も大きな要因であろうとは思う。この理由をある程度理性的に考えると、どうも下記のようなことが関連しているように思う。

・頒布部数と頒布人数がかなり乖離している可能性がある

 今回、新刊として「ジーク・ヨコハマ」を用意していたが、同時に、文フリ広島新刊で、当初テキレボ新刊の予定だった「おもちくんメソッド(同人編)」も関東地方初頒布であったことに加え、前回の文フリ東京新刊であった「煤煙~浦安八景~」は午後2時ごろに完配を喫していたため、この3部を同時に求める来訪者が多かった。実際この3種類の頒布部数は横並び(それぞれ11・13・12)で、戦利品ツイートの画像の中にもこれらが同時に存在するものが多くあった。つまり、延べ48部を頒布したが、実際に頒布した人数はおそらく20名程度だったと思われる。体感からもそんなものだろうなと思う。

・近隣サークルが見知った人間ばかりだったのでどうしても来訪者が気になってしまう

 左隣は「ジーク・ヨコハマ」寄稿者であり、「イリエの情景」などで知られる、このメモ帳でもおなじみの今田ずんばあらず氏の「ドジョウ街道宿場町」、右隣りはテキレボの運営に非常に寄与しており、無人ブースとして開業していた姫神雛稀氏の「PreBivi」であった。どちらも同年代でテキレボの中では名の知られているひとである。当然来訪者はかなり多い。こうなると「うちをとばしてそっち行くのか」っていう考えに陥りやすい(実際は両隣を無視してうちに来た人もそれなりにいるのではないかと思われるのに、である)。だからより自陣にひとが来ないと思ってしまうのだろう。隣の芝生は青いとやらである。

 

 総じていうと、いつも通りのツイッター上での告知や什器の搬入など、きちんと準備をしきっていれば、これ以上の頒布が望めたであろうという単純すぎる反省点以外には特にいうべきことはない。ぼくが活動を休止すると聞いて駆けつけてきてくださるひとも当然ながらそれなりにいたのだが、それだって「葬式鉄現象」のような急に来訪するタイプは予想よりも少なく、代わりにいつもお世話になっている方々の来訪がとくに多かったように思う。そういった部分でも、テキレボというのは単純に同人誌を頒布する場ではなく、同じ創作界隈の方々と交流する場という側面も非常に大きいと感じた。そして、それは賛否両論あれど、テキレボというイベントの特色でもあるように感じる。だからこそ、本当は全力を賭して取り組みたかったし、全力で駆け抜けたかったのだが、前日までの準備も、当日の対応も、アフターも、すべて不十分で残念だった。

 当日、ぼくはどこか夢の中のように感じていた。自分が全く自分でなく、何か別のものに操られているような、そんなイメージである。参加者から話しかけられればある程度の対応は行えたし、実際50部近い頒布を行っている(しかもそれは過去最大規模だ)のだが、そんな印象は全くなく、ただ平積みしていた在庫が最後の方はやたら低くなったな、という感想しか抱かなかった。だから実のところ、誰が来て何を頒布したのか、今までだったらだいたい覚えていたのだが、今回ばかりはほとんどといっていいくらい覚えていない。戦利品ツイートの画像に自分の頒布物が入っているのを見て「あれ、来てたんだ」と思ったのがほとんどである。非常に申し訳ない。今から思い返してもほとんどなにも思い出せない。へにゃらぽっちぽー氏が買い物に行くところを横目で見て今田ずんばあらず氏と話をしたりだとか、シワ氏に「これが最後かもしれないので」と握手を求められたりとか、伊織大先生がまじないを上下巻でお求めになられたりとか、それくらいインパクトがあることくらいしか記憶になく、おそらく来られただろうな、という方はおぼろげには覚えているものの、頒布したものが何かすら判然としない。ただ、フリーペーパーは50部刷って残部が3だったので、そこそこ多くの方にお渡しできたものと思う。そして、おそらくであるが上記のことを鑑みるに、もう少し頒布部数を伸ばすことが出来たのではないかと考えられる(来訪者に比べて頒布者数の率が前回までと比較するとよくないように感じる)し、参加者と話した内容で得たものもかなりあったはずだと考えると、まことに残念であるという思いが強い。

 アフターも、本来であれば非公式打ち上げか、もしくはヨコハマメンバーで打ち上げに行きたかったし、(おそらく活動を休止することなどを鑑みたのだろう)個人的なお誘いもいくつかいただいていたのだが、上記のように精根尽き果てた状態で、同人誌の頒布以外のことはとうてい行えそうになかったためすべて参加を断念し、会場も閉会すぐに退出した。(※テキレボでは閉会後も、撤収作業や公式懇親会を行う慣例があるので、閉会すぐに出ていくことはこれまでなかった)

 一息つくためにサンマルクカフェによって、そこでツイートをしながらひたすら泣いた。泣き続けた。一日中ポメラをいじっていてもまともな文章がでてこないばかりか、自分の文章ですら他人のそれに思え、しかも異常に完成度が高いように思えたことや、残っているイベントへの不安、ボロボロの状態で準備もろくにしないまま、テキレボ当日を迎えたことについての無念さがあとからあとから押し寄せて、ひたすら泣いた。両隣はどちらもカップルだったと思う。よく覚えていない。しかしまあ年甲斐もなく泣いた。さぞ不気味だったことだろう。そんなことはわかっている。ぼくだって泣きたくて泣いていたわけじゃない。断じて。

 そして、必ず、書き手として再び浅草の地に足を踏み入れることを誓ったのだった。

 

 というのがレポートなわけだが、こんなのレポートでも何でもない。しいて言えばエッセイだし、まあふつうに日記っていったほうがいいんじゃないかな。

 以下は、蛇足というか、今後のはなし。

 

 おもちくんという、小説作成に特化した、感情の塊のような人格概念を失ってからもう1週間近くになるが、やはりまともな小説は書けなかった。ただ、もとから組みあがっているものを修正する能力はある程度取り戻してきたように感じるので、昨日あたりから「平成バッドエンド」の最終調整とあとがきの執筆を行っている。ようやく「猫にコンドーム」の改稿も落ち着き、あとはページ数調整とカバーイラストの調整と発注作業くらいである。こちらはぼくの休止前最後のイベント、文学フリマ東京(5月6日)の新刊である。当日は完配を防ぐため全数搬入したいと思う。

 また、ラブホテルアンソロジー「満室になる前に」であるが、現状では同日に頒布を開始する予定である。各参加者のブースで委託頒布を行うかどうかについてはまだ調整中で、今後の予定と共に折り合いがつき次第別の記事で報告させていただきたい。

 

 また、直近のイベントは上記文フリ東京ではなく、2週間後、4月6日(土)の「おもしろ同人誌バザール(@ベルサール六本木)」である。こちらは初参加となり、また情報系同人誌を中心とした即売会ということで、点数を絞ろうと考えている。続報をツイッターで行いたいと考えているので、必要な方はチェックいただけるとありがたい。

 

 また私事で恐縮だが、転職にほぼ近いレベルの部署異動があり、4月1日付で全然違う部署に配属されることになった。活動を休止することがまるで誰かに伝わっているかのようで少し不気味だが、まあ会社を移る気はそんなにないし、少なくとも向こう数年は経済状況的に難しいので、どうにかやっていくしかない。そんなわけで、もしかすると予想以上に復帰が遅くなってしまうかもしれないが、ぼくは必ず復帰するつもりでいる、ということをここであえて記しておきたかった。

 

 休止後の案内については、すべてが終了してから、また記したい。

 今はまだ、確定していないことが多すぎる。