ひざのうらはやおのメモ帳

サイコパスクソメガネが祈る墓標みたいなやつ

遠い昔、遥か蒲田の銀河系で

 どうもかーびぃです。

 文フリ大阪シーズンも大詰めに差し掛かってきた。ということでさっそくだが。

 

 

 スキマスイッチを一時期聞いていたころがあって、でもそんなにはまることがなかったのだけれど、ひとつだけなんだか引き込まれる曲があって、「ゴールデンタイムラバー」というおそらく有名な曲のひとつなのだろうが、このクールなサウンドとリリック、そして長回しのフレーズを簡単に歌いこなすボーカル、そして徐々に徐々にボルテージを増していく曲構成が本当に本当に無駄なところひとつない、不思議な曲であるにもかかわらず派手さが感じられないというシングル(だと思う、アニソンだし一応)曲としてはかなり華がない方だと思われるこの曲だが、暗闇に満たされた洞窟の底から徐々に加速していくマグマのような熱を当時のぼくは感じたものだった。

 

「Poetry Sky Walker」著:そにっくなーす ほか4名(白昼社)

(通読性:19、宇宙感:21、残響度:20、嗜好:8、闇度:S 合計:78点)

 

 同サークルの作品が同シーズンで2回以上記事化される例は、今回が初めてとなる。前回紹介した泉由良さんが主体となっている白昼社のこの合同誌は、現状で合同誌最高評点をマークする結果となった。歴代を鑑みても5位タイと恐ろしく高評点であることがわかる。詩歌を中心として構成されたこの作品集は、ポエトリーリーディングと呼ばれる朗読の一形態のテキストとして詠まれることを前提に作られたものらしく、脳内で声が反響するタイプの読み手であるぼくとしては非常に読みやすかったし、どの作品でもリズム感が追い求められていて、なるほどぼくの評価基準においてもかなりの割合でこのリズム感を重視しているのだなあと再確認させられるほどであった。とくに詩歌は、曲をつけられるのでは、というものが多かった。ぼくが作るならハードロックかスピッツみたいなちょっとしたポップ路線かのいずれかだろうが、そんなことはどうでもいい。

 そして、この作品集において闇度がSとなっている理由であるが、全体として浮遊しているものがなく、地の果ての空井戸の底でひっそりと埋まっているような、あたたかな闇の息吹を感じる雰囲気がそろっている。そして、この人間社会にありふれている薄っぺらで地獄みたいな針の筵に武装された闇を取り払うために、ほんとうの、世界の底に横たわる闇を立ち昇らせているのだ。光でかき消すのではなく、さらなる純度の高い、ほんとうの闇によって包み込む、という何か、矜持にも似た方向性が非常に強く、これが白昼社なのか、これがあまぶんオールスターズの実力だったのか、という、どこかでわかったと思い込んでいたぼく自身の驕り高ぶりをまさに陰影のようにして見せつけられていて、これはぼく自身の反省材料にもなった。

 最初考えていた、突き刺すような強さはむしろないのだが、その突き刺す強さを出さずにじわじわと空間を広げていく感じが非常に手練れを感じるし、この人たちの本気の一撃(一点突破的な意味での)はいったいどこにあるのだ、どこがほんとうの力なのか、というかほんとうっていったいなんだ、みたいなことをものすごく考えさせられ、脳内の循環参照がひどいことになった作品集であった。

 

 ということで、次は栄えある文フリ大阪シーズン1位なんですけど、まあツイートを見ている方はだいたい何がくるかお分かりだと思うんです。

 ちなみになんですけど、ここまでの歴代トップはあまぶんシーズントップにしてぼくの師匠でもある咲祈氏の「None But Rain」(82点)です。

 以上、乞うご期待。