日本ごうがふかいな協会広報

日本ごうがふかいな協会の広報ブログです。

焼き肉やきにく食べ放題~~~~~~

 どうもかーびぃです。

 タイトルと中身は関係ないよ。そういうタイトルをつけるひとですよろしくおねがいします。

 

 さて、文フリ東京(25回)シーズンも半分ほど読み終わったので、この時点で惜しくも記事化対象を逃してしまった作品について、書いていきたいと思う。

 

「単語日記など」著:cauchym(鴨川デルタでつかまえて)

 こう、なんというか、生のごうがふかいなが詰まった作品。単語日記、というのはとにかく日記を書くのに文章を書こうとすると続かないので、その日心に残った単語だけを刻んでいこうという著者のスタイルのことなのだが、この単語の並びのくせがすごい。こういう仕事をしていて、この辺に勤務しているんだな、みたいなそういう想像をかきたてられるし、そういう意味で非常にごうがふかいなであった。しかし残念ながらごうがふかいなで言うと今回のシーズンは非常に高度な戦争が繰り広げられており、あえなく選外、かつごうがふかいな賞からも脱線してしまった。3か月ぶんくらいあったらもっとすごい気がしてきたが、しかしそれはそれでセンシティブすぎないかなとも思うし、この手のジャンルって加減が難しいよなあと思った。

 

「世界線」著:西山保長

 これも「ジャンル:ごうがふかいな」だったなあ。今シーズン本当にごうがふかいな戦争が激しすぎて、他の科目とGF点の平均の格差がすさまじいことになっている。以前、テキレボ5シーズンだったかでやはりごうがふかいな賞的な作品を記事にしたことがあったが(これだ)、それを読んだ感覚と割と近い。偏り(クセ、とはまた違うと思う)の強い人間のあるがままのような、そうであるように加工されたあるがままというか、まさにそんな空気感が続く、息苦しさが主体のワナビ小説という感じ。サブタイトルやタグが多く、またそのすべてが外連味あるものなのだが、芯となるストーリーラインは恐ろしく純情で青春、それでいて閉塞的なのがすごい。救いが救いになってるようでなってない感じがよいです。作者の意図とは違う読みかもしれんが。

 

「朔月夜話」著:飛松莉菜

 非常に強固な、ごうがふかいなのひとつの完成形といえるものだった。作者はモデル業も営んでおり、またそれでいてハイソな横顔を持っていると推察できるのだが、それでいてこの作品を文フリに持ってくるのか。「わかってる」感がすごい。非常にクレバーだなと思った。メタ的な意味で。おとぎ話の原型のような語り口と世界観だが、そこに見え隠れするメッセージ性の強さとまっすぐさ、そして鋭さに驚いた。この素朴さはすごいですよ。作者のパーソナリティが邪魔をしそうでアレなんですけど、本当にまっすぐでしかもコンクリートで塗り固められたごうがふかいなですから。

 ほんとさっきからごうがふかいなしか言ってねえけどみんなごうがふかいなが過ぎるんだって今回。

 

「Dear friend of Dusk」著:相楽愛花(素敵な地獄)(レート有:A)

 著者紹介の鬼才こと相楽愛花氏のDfDシリーズ最終作。他の作品と今作では分量にだいぶ差が出ているが、その差分がおおかた「ガパオ」とのセルフクロスオーバーにさかれている。ただ、この湿度と熱気あふれるややスチームパンクみが入ったSF空間の解説のようなものにもかなりさかれていて、全体としてシリーズの中ではもっとも面白く、また最終巻を飾るのに最適なものだったといえる。これまでの種明かしみたいなものも入っているので、シリーズの最初にこちらを読むのはおすすめできないが、読めないこともない。このゆるい感じがDfDのよいところです。相楽氏は書き手レーティング制度にのっとり、シーズンレース登録作品には一定のハンディキャップがある。そのため相対的には(実は)非常に高い評点なのだが、惜しくも選外となっている。

 ちなみに、Aは「まんまる双璧および四天王以外の、6点以上のハンデがある書き手」の意味です。以降、まんまる四天王はS、双璧はE、それ以外はBと表記します。

 

「ネイルエナメル」著:豆塚エリ(こんぺき出版)

 装丁がきらきらしていてとても目立っていた。豆塚氏は本当にすごい装丁の同人誌を出してくるのがよい。小説自体も、百合、いわゆるガールズラブを主軸としているものの、強烈な青春小説のテイストが強い。全体を通してぼくはうめき声を漏らしまくっていたように思う。この中でこれが比較的ごうがふかいなが低いという事実にただただ驚くが、それはそれとして描写が綺麗だし文体もすごい。パンチラインが明確なのが、普段は詩をメインで書かれている人だからなのかなと思ったり。すごく完成度の高い小説だった。なんで選外なのこれ。

 

 というわけで、番狂わせというほどでもないがやはり高度な戦いになってきている文フリ東京25シーズンレースである。この後も、まんまる双璧にあたる人の作品や、骨太なスチームパンクなどが控えている。まだまだどうなるかが見えない。