かーびぃのメモ帳

球体の生物が日々感じたことをつぶやくよ!

光速に近づけば近づくほど永遠は目の前まで近づいていく

 どうもかーびぃです。無理が過ぎる。

 

 みなさんおなじみ、9mm Parabellum Bulletの曲に「銀世界」というミドルテンポの(比較的)静かな幻想的な曲がある。しんしんと雪が降り続けていく銀世界の奥へ奥へと進んでいく情景と心情が、9ミリ特有の大げさな泣きを交えつつも、比較的淡々と語られていくという少し珍しい曲だ。ぼくはこの曲が9ミリの中でもトップクラスで好きだ。その理由はミスチルの「深海」が好きな理由と同じだと思う。たぶん。

 

「永遠まで、あと5秒」著:古月玲(サテライト!)

(通読性:18、宇宙感:20、残響度:19、嗜好:9、闇度:A 合計:73点)

 ということで、文フリ東京24シーズン首位にして、歴代2位の超高評点となったこの本は、タイムライン上でちょくちょく見かけていた人のつぶやきによく流れていた中で、タイトルが気になって、ふと手に取ったものだったという。やっぱりツイッターで少しずつ流れるというのはかなり有効な宣伝なのだなあと思いつつ、その中でも他人の心に残すというのは難しいのだなあと再確認した出来事である。

 文庫本84頁と、決して多くはないその分量の中に秘められた短編たちは、どれも宝石のようにきらきらと輝きながら、宇宙の底のような漆黒を内に秘めていて、読んでて飽きることがなかった。特に、表題作でもある「永遠まで、あと5秒」は、スタンダードなプロットで、少し読んでしまえば全体の設定と終わりはなんとなく予想できてしまうシンプルさを持ちながら、主人公と導入役(といえばいいのか適切な表現が思いつかないが)の青年との不器用なやり取りと、全容が解明されてからのカタルシスで描かれている世界観と文体が底抜けに透明で美しく、なおかつ仄暗くて、ファンタジーという分野の中ではかなり高い作家性と文体を保持しているのが非常によくわかる。ラストのキレがすさまじい。また、この表題作とつながっている世界の短編「いつか星へ行く船」は、少年たちの微妙な関係性と強い絆、そして荒廃した世界の荒れようを滲ませるような絶妙な描写であぶりだしている。なんだろう、2位、3位に見られるような尖り具合は見受けられないというか、読んだときには感じないんですけど、もうただただ底が異様に深い湖のような透明感と深淵とたたえている感じ。これが個人的にすごくツボにはまりました。

 他の作品も読んでみたいなあ。こういう出会いがあるからシーズンレースはやめられないですね。

 

 というわけで、これにて長丁場で大量だった文フリ東京24シーズンは終了。もう今週末には文フリ岩手が迫っております。また、10月下旬に開催される「第6回Text-Revolution」では当日企画として「みんなのごうがふかいな展」を開催できることになりましたので、その詳細もおいおい。

 なんだかんだでやることが多い。