日本ごうがふかいな協会広報

日本ごうがふかいな協会の広報ブログです。

生きたくはない、けれど死にたくもない

 どうもかーびぃです。

 

 就活が始まったそうだ。いや知らんけど。かーびぃすでに社会人だし。両親にも振り込め詐欺の電話がかかってくるような年齢だし。

 

 振り込め詐欺。いまや警察、行政、そしてマスコミまでもが注意喚起をしているというのに、まだまだ件数が減らない不思議な犯罪だ。そもそも、前提条件が不思議すぎるのである。赤の他人を息子と信じて、まとまったお金を渡すような親がそんなに多いのだということをぼくはこの話を聞いてすぐにそう思った。そして、結局減っていないのは、あらゆる意味でお金の区別がついていない人間が多い、つまり集団意識・家族意識が強すぎる人たちがあまりにもたくさんいるということと、そのわりに人の言うことをどこか遠くに感じているような、社会と不思議な距離を保ち続ける人間が本当に多いということだ。だいたい他の国で振り込め詐欺が多発しているところなんてるのだろうか。たぶんないと思う。なぜなら、たいていの国は「身内といえどもそう簡単にまとまったお金が用意できるような経済状況にない人がほとんど」か「身内に対して無条件にまとまったお金を用意できるほど治安や社会的情勢がよろしくない」かのどちらかで、ある意味、世界一安全な国とある意味嘲笑されてきた日本独自の詐欺の進化なんじゃないかとすごく思う。少なくとも日本においては、人の悪意を利用するより善意を利用したほうが楽に暮らせるのだ。そして信頼という架空通貨がかなり強力に作用する。けれど、振り込め詐欺がすごいのは、その信頼という架空通貨をごっそり他人のものとすりかえて、それでお金を稼ごうとするというブレイクスルーにある気がする。だってここ最近の日本で一番イノベーションを起こしてると思うよ振り込め詐欺。こんなに簡単にじーさんばーさんから金を引き出す方法があったなんて、誰が気づいただろうかって話で。

 もちろん、振り込め詐欺だけではなく、詐欺という犯罪はひどく非人道的で許しがたい行為だ。だが、それを差し引いても最初に手口を考えた人間の頭を覗いてみたい。きっととてつもなく残忍で冷淡で明晰な思考回路が入っているに違いない。ああ、ぼくもそんな頭がほしかったぜ。

 こと、最近の日本はどんどん高齢者が富んでいき、若者は貧しくなっていく。根本的に考えれば、振り込め詐欺がなくならない理由はここにある。高齢者には搾り取れる金がまだまだいくらでも残っているのだ。そのリソースたるや、若者たちの比ではないし、さらに彼らは生きているだけで公的資金を注入され続けている。高齢者よりも若者のほうが富める社会になれば、振り込め詐欺は勝手に消滅するのだ。だって若者相手に商売して稼いだほうが絶対に効率が良くなるわけだし、それができたらそうしているんだから。

 近いうちに高齢者に対する猛烈な暴動が起きるような気がしてならないわけだし、むしろ振り込め詐欺で済んでいるうちは、まだまだ平和なのではないかとぼくは思うのである。自分の母親に振り込め詐欺の電話がかかってきて「お前に1円も渡すわけないだろ」といわれたぼくとしては、本当にそう思う。本当に世の中がダメになったらそれはそれで振り込め詐欺は成立しなくなってしまうのだ。それはさっき述べたとおりである。まあもっとも論法としては「女性の睡眠時間が短くなってるのは頑張ってるあかしだよ」と変わらない、非常にえげつない醜悪な議論だけど。かーびぃは醜悪な議論が好きだ。

 

 振り込め詐欺がなくなった、って警察やマスコミが喜び始めたら、その時が本当に日本があらゆる意味で終わってしまった証拠なのではないかと危惧しているし、今回ばかりは不真面目なオチも書けないのだ。おっぱい。