ひざのうらはやおのメモ帳

サイコパスクソメガネが祈る墓標みたいなやつ

灰になってその欠片が誰かの肺に突き刺さるまで生き続ける必要がある

 どうもかーびぃです。

 文フリ東京25シーズンも佳境に差し掛かってきた。しかし、整理をした結果実はリストアップされていなかったが文フリ東京25シーズンに入る予定だったものが発見されたので、思っていたよりも増えてしまった。

 ということで、選外まとめはこの記事を含めてあと2つある。

 次の選外まとめで最後になる予定だ。

 

 

「もちもちまんじゅう村」著:ひのはらみめい

 「もちもちまんじゅう」を生み出す村での悲喜劇。完全にロアルド・ダールチャーリーとチョコレート工場というかあのでかい桃のやつ。名前忘れたけど。いやハイブリッドか。とにかくブラックユーモアが凄まじくとがっていてすごい。めちゃくちゃ好きだしとてもよいです。もちもちまんじゅうの正体もそうだけど、オチもオチで秀逸。イギリス料理だってうめえじゃん!マクドナルドとか!って感じの!そういうやつです。

 

「ネコと少女とジプレキサ」著:鈴籐サキ(ブックシェルフ病棟)

 サークル名がちょっと印象的。今回隣だったのと、宝石アンソロジー「きらきら」でご一緒させていただいたこともあったしいろいろ親切にしていただいた。まあそれはともかくとしてオススメを聞いたらこの作品をすすめられた。表紙詐欺ですよ、とニコニコしながらおっしゃっていたのだが、たしかに、という感じ。これはすごい。パッケージはこう「いつでもいっしょ」的な、あの猫のキャラのやつがでてくるアレっぽいんだけど、中身は「いつでもいっしょ」ではあるけどこれどっちかというとJUONでは!?!?!?!?!ってなる感じです。ジプレキサ、という単語がキーです。とてもよかった。

 

「ユキノハテ」著:鈴籐サキ(ブックシェルフ病棟)

 世界を創造した存在と、中心に据えられた世界樹的な存在と、ある少女が交わった物語。個人的な印象では閉じた童話調の物語でありながらフォーマットはセカイ系っていう、ゼロ年代ジュブナイルってこんな感じだよなあっていう、なつかしさとおなじみが同居して、最後の最後までエモーショナルに読むことが出来た。表紙とのマッチングでいえばこちらをオススメしたいです。個人的にはジプレキサのほうが好き。

 

「三大香木―金木犀―カミサマはそこにいた」著:梔子花(謂はぬ色)

 短い中にクリアな心理描写が鋭く顕現する短編。作中のビールよろしく爽やかなのど越しだなあと思った。マリッジブルー未満の、女性の心理というか、そういった部分に入ることは(あまりにもぼくと境遇が離れすぎていて)できなかったが、それがどういった感情か、その関係性をクリアに描き出し、そこでいてカミサマの人間らしい存在感が緩急を生み出している。求めている人には強く刺さる作品だろう。

 

「エンプティ・チェア」著:梔子花(謂はぬ色)

 梔子花氏の作品2つめ。こちらは精神科医と訳ありの女性、という舞台設定。やはりクリアな文体だな、と思った。氏の作風で最も特徴的なところはこのクリアさにある。後腐れがないし、それでいて極めて正確に心理描写をしているのだ。ともすればどちらかというと「誠実」な方向に流れがちである中、この文体はなかなかに特異であり、埋もれるべきではないとぼくは思っている。ゆるぎない精神と確かな描写力を求める方におすすめ。

 

 ということで、5作品の選外まとめである。あと1本、5作分の選外まとめがあるのだが、その残りの5作がかなりの高評点が期待されるので、乱戦になるだろうなと思う。それ以降にも文フリ京都シーズン、前橋シーズンと続いていくが、まだまだ50冊くらいあるので、暇を見つけては読んでいきたい。