ひざのうらはやおのメモ帳

サイコパスクソメガネが祈る墓標みたいなやつ

超えなくてはならない壁は自分で作り上げているものだから最終的には破壊されるか乗り越えるかのいずれか

 

 どうもかーびぃです。

 

 スピッツが世代、なんていうと少し上の人に怒られてしまいそうであるが、ぼくが音楽を音楽として聴いた最初の曲はスピッツの「空も飛べるはず」で、サビの結びにある「ずっとそばで笑っていてほしい」というとても素朴で柔らかい告白がやっぱり好きなのだなあ、と思う今日この頃である。

 

「並木春子のファースト万年筆」著:仮名堂アレ

(通読性:19、宇宙感:18、残響度:19、嗜好:7、闇度:B 合計:68点)

 まさに万年筆小説のシングルカット、というそのものズバリな作品なわけであるが、何を隠そうぼくもまた、万年筆の愛用者である。職場においてあるものやメンテ中のものも含めるともうすぐ2ケタに達するくらい持っている。もちろん沼に嵌っている人はこんな数じゃすまないだろう。それこそすべて桁が違っているに違いない。

 そんなことはともかくとして、この作品に描かれているのは、ひとりの少女が、万年筆を手にするまでの物語である。構成は非常にシンプルでわかりやすく、それでいてキャラクターのキレもはっきりしていて、さすがはプロの手によるものだなあと思う。

 そう、この作品の書き手である仮名堂氏は、プロデビューしているれっきとした職業作家なのだ。こういった人々も即売会で普通に同人誌を売っていたり買っていたりするのだからやっぱり出会いというのは大事なのだ。なんのはなしだ。

 登場する万年筆は、大人の事情だろうかモジってあるのだが、万年筆マニアで学年トップの秀才である稲垣君が使用しているのは、みんなの憧れ、ペリカンのスーベレーンをモデルにしたものと思われる。ちなみにぼくの上司はこれを常用しているのだがお値段がすごい。イベントに出なければもろもろが浮くので買えないことはないくらいの価格帯だが、なかなか大の大人でもパッと出せない金額であることは確かだ。伊東屋で触らせてもらったのだが、かーびぃ氏もめちゃくちゃ欲しい。お値段以上に実用性も高く、そういった部分でも非常に人気で、ペリカンといえばスーベレーン、というくらいには有名なモデルである。稲垣君、高校生の分際でスーベレーン(っぽいもの)使いとは恐れ入る。モノの価値がわかるタイプのお坊ちゃまに違いない。

 対する、主人公並木春子が選んだものは、こちらも微妙にモジってあるが明らかにドイツのメーカー、ラミーのサファリをモデルとしている。かーびぃ氏は2016限定のダークライラックと2017限定のぺトロールを所持している。ことからもわかるようにお値段は手ごろで、先ほどのスーベレーンより桁がいっこ少ないくらいで買えてしまう。しかしながらその書き味は圧倒的で、かなりすらすらとした書き味が楽しめる。国産の万年筆よりもやや太めの線が出ることを除けば、これだけ軽くていいのかというくらい軽い書き味で、主人公もその書き味にびっくりしている描写がある。ラミーサファリは、低価格帯(1万円以下)の万年筆ではトップクラスの使い勝手だと勝手に思っている。

 話をもどすと、シナリオは前述したようにいたってシンプル。ただすぐオチにいくのかな、と思いきやひと悶着、というところがさすがだなあと思わざるを得ない。

 

 だめだ、何を書いても万年筆の話にしかならない。

 とにかく、しゃっきりとした小噺のような爽快感があるのだが、この話の6割は万年筆で出来ているので、気になるという人にはオススメ。

 

 さて、1位はどこまでもシュールなあの作品。これは明日加工。